保温工事ではグラスウールの上に被膜材があることが基本的な形になっています。
その中でも官庁が使うものとして「ALGC」と呼ばれるものがあります。
今回はそんなALGCについて解説していきたいと思います。
熱絶縁工事で使うALGCとは何?
まずALGC正式名称とは、「アルミガラスクロス」と言います。
名前の通り、アルミ箔の裏にガラスクロスがついているで、かなり丈夫です。
人の力では切ることができないくらい丈夫なので、施工の際にはハサミやナイフなどで切って施工していきます。
そんなALGCについて何が違うのかを解説していきます。
保温工事で使うALGCのメリットとは?
実際にALGCを使っている側からのとメリットを最初に紹介します。
メリット
・仕上がりが綺麗で、カラーが豊富
・粘着力が強く、原則金網が必要ない
・補修が容易で巻いたら仕上がっている
メリットとしてはこのようなことが挙げられます。
それぞれ解説していきます。
仕上がりが綺麗で、カラーが豊富
これは見てもらえればわかりますが、ALGC仕上げは高級感があり、仕上がると本当に綺麗に見えます。
これぞ保温工事という見た目になりますし、色のバリエーションも豊富です。
実際のカラーALGCの施工がはコチラです。
粘着力が強く、原則金網が必要ない
ALGCは粘着力が強いので、国交省の仕様ですら「金網」を必要としていませんので、番線、鋲のみでOKです。
その分金網に使う人工と、材料費がかからず、金網のゴミも出ないので現場が綺麗に保てます。
弊社ではごく稀に金網や白網をかけることを提案することもあります。
・特大サイズのダクト
・湿気が多く粘着テープがはがれやすい場所
・二度と登れないような高所の仕上げ
このような場合は、粘着の剥がれ防止や、確実な施工で落下防止のために、金網巻きを提案することもありますが、基本的はそのままで良いので上記のようなメリットがあります。
補修が容易で施工したら仕上がっている
先ほども書きましたが、金網がいらないので施工と同時に仕上がっているので手間が減るのも特徴です。
粘着の剥がれ防止にヘラでこすり、最後ウールボンド(グラスウールなどに特化したボンド)を塗るだけなので手早く決まっていきます。
誰かが保温材を破ったりしてしまっても、粘着テープを貼るだけで補修できるので、保温業者じゃなくても簡単に補修できます。
保温工事で使うALGCのデメリットとは?
次にデメリットですが、以下のような物があります。
・材料費が高い
・手で切れないのでALKより施工性は劣る
それぞれ解説していきます。
材料費が高い
素材が良いので材料費はALKよりも高いです。
民間の隠ぺいで使われることはまずないですが、官庁は隠ぺいもALGCです。
実際に民間での隠ぺいでは、特記がなければわざわざ使う必要はありませんね。
手で切れないのでALKより施工性は劣る
ALGCは頑丈なので、ALKのように手で材料や粘着テープを切ることができません。
そのためALKより手間がかかる場合もあります。
ALGCを使うのはどんな時?
もし、民間でALGCを使うことがあるとするなら「露出部分」になります。
機械室や、直天上なら使う価値は十二分にあります。
ゴミも出ず、網目も出ないので、やっぱり見栄えが良いです。
デザイン性が重視される部分があり、予算があるなら検討してみてはいかがでしょうか?
最後までお読み頂きありがとうございました。